Search

社説 新しい生活様式 しゃくし定規を避けつつ - 信濃毎日新聞

 食事は対面ではなく横並びで、名刺交換はオンラインで…。

 新型コロナウイルスの政府専門家会議がまとめた提言「新しい生活様式」に、暮らしや仕事で求められる感染防止策の具体例が細かく列挙された。

 感染を抑え込む上で欠かせないのが一人一人の心掛けだ。政府はこれまで、密閉、密集、密接の「3密」を避けるよう呼び掛けてきた。具体的にどう行動すべきか迷う人も多かったのではないか。

 提言には、さまざまな場面について取るべき行動のイメージを広く共有する狙いがある。今後、社会経済活動の再開を目指す際にも重要になってくる。

 一方、暮らしの細かい部分まで政府が指示するかのような状況に不快感を抱く人もいよう。

 しゃくし定規な対応は避けねばならない。いくら想定を細かくしても、感染のリスクを全て逃れることはできない。感染防止の考え方をみんなが理解し、主体的に気を付けていくのが本来の姿だ。

 提言を基に、従わないケースを監視し合い、非難するような息苦しい社会にしてはいけない。

 政府は、緊急事態宣言の延長に当たって終息への道筋を明確に示すことができなかった。新しい生活様式を求めるのは先が見通せない裏返しだろう。展望を欠いたまま協力を求め続けるとすれば、無理が出てくるのではないか。

 感染は、いったん収まっても、社会経済活動の再開に伴い再び拡大する可能性がある。以前のような日常がすぐ戻ってくるとは考えられない状況になってきた。

 新しい生活様式が長期化するとなると、「3密」が避けられない業種や活動の復活が一層難しくなるだろう。

 室内で行うコンサートや観劇などは再開が難しい。観光産業や航空の需要回復も見込めない。スペースの都合から客同士の間隔を広げにくい小規模な飲食店は少なくない。地域の文化活動などへの影響も大きい。

 突然訪れた生活様式の変化からはじかれる業界や活動に対する支援策について、本腰を入れて考えていく必要がある。

 世界保健機関(WHO)は、感染防止で人との距離を取ることをソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)という用語で説明していたが、最近はフィジカル・ディスタンシング(身体的距離の確保)を提唱している。

 離れるのは物理的距離だけに、との意味だ。つながりを保つ取り組みも重要性を増してくる。

(5月6日)

Let's block ads! (Why?)



"生活" - Google ニュース
May 06, 2020 at 07:03AM
https://ift.tt/2xGMHQ0

社説 新しい生活様式 しゃくし定規を避けつつ - 信濃毎日新聞
"生活" - Google ニュース
https://ift.tt/2P0y0Nv
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

Related Posts :

0 Response to "社説 新しい生活様式 しゃくし定規を避けつつ - 信濃毎日新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.