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きもの着て、生活にアクセント 難しく考えず、様々な場面で - 朝日新聞社

かつて日本の日常着だったきもの。染めや織り、刺繍(ししゅう)などの技をこらし、独創的な色柄が奥深い衣服だが、着付けなどが難しいのではと敬遠されがちだ。きものを生活にとり入れて楽しんでいる人に、着るようになったきっかけや、その魅力を聞いた。

「心の栄養に」

きもの着て、生活にアクセント 難しく考えず、様々な場面で

日本橋高島屋で、きものを試す笠原靖子さん(左)

6月下旬、日本橋高島屋の呉服売り場で、都内の会社員笠原靖子さん(43)がきものをながめていた。担当者が、広げて見せながら助言する。「もっと華やかな方が良いですね。パステル系がお似合いです」

老舗呉服8社が高島屋と協議して作った最高級呉服を展示販売する「上品会(じょうぼんかい)」だ。例年は料亭などに顧客を集めて開くが、今年は新型コロナウイルスの影響で、個別に接客している。3枚に袖を通した笠原さんは、黄色地にオリーブの葉や実が表された華やかな1枚が気に入ったようだ。

きものを着るようになったのは約10年前。「何もわからない状態で、この高島屋へ来ました」と笠原さん。かつて留学などで海外に3年ほどいて「自分の国の民族衣装を、いつか着られたらいいなと思っていた」。外国の友人をもてなすときや、結婚式や美術館に行く際に着るという。

この日は、水色に貝殻などの模様が入った涼しげなきもの姿。以前の上品会で買ったものだ。「コロナで疲れもあり、今回はきれいなもの、自分の琴線に触れるものを見たいなと。自宅にこもっていたので、久しぶりにきものを着ました。こういうことが心に栄養を与えているなと思います」

     ◇

東京・上野の東京国立博物館では、特別展「きもの KIMONO」が23日まで開かれている。和装で訪れる人も多い。

浴衣+帯留め

きもの着て、生活にアクセント 難しく考えず、様々な場面で

飯尾佑希子さん(写真左)、遠藤淳人さん

鮮やかな青が目を引いたのが、横浜市の会社員飯尾佑希子さん(37)。なんとシンクロナイズド・スイミング(現アーティスティックスイミング)の柄の浴衣だという。ポイントは、そのモダンな柄に合わせた祖母の帯留め。深みのある緑が、帯のバラ柄になじむ。

母親の仕事がきもの関係で、昔からきものは身近だった。着付けを習い自分で着るようになったのは昨年から。10枚ほど持ち、「着るとテンションが上がる。いまはテレワークなので、練習も兼ねて家でも着ています」。きもの友達とカフェや美術館に行くなど、気軽に楽しんでいるそうだ。
 
都内の会社員遠藤淳人さん(31)は、昨年から煎茶道を習い始め、お茶会で必要なため、きものを着るように。盆栽から日本文化に興味を持ち始めたという。麻のきものに淡い緑の帯を合わせ、柔らかな色合いでまとめた。「着ると身も心もぴしっとして、特別な気持ちになる。男性にも着てほしい」

もとは日常着

きもの着て、生活にアクセント 難しく考えず、様々な場面で

特別展「きもの KIMONO」の広報大使を務めるIKKOさん=山本倫子撮影

本展の広報大使がタレントのIKKOさん(58)だ。400枚超のきものを持ち、華麗に着こなす。6月の取材会には、濃紺に白い帯というあっさりとした着こなしで現れた。「華やかなきものがいっぱい展示されているので、シンプルにシックに」

きものは30代から着ている。「帯を締めたとき『私、まだやれる』という気持ちに。凜(りん)とした自分が芽生えてくるような気がするんです。私の人生に欠かせないもの」と言う。着てみたいが、ハードルが高いという声も多い。IKKOさんは「もとは日常着だから、難しく考えなくていい。基本を習って、アンティークショップなども色々あるので、自分に合うものを楽しんでいると着方がわかってくると思います」。

(神宮桃子)

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August 16, 2020 at 07:05AM
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