5日のロンドン外国為替市場でユーロが下落し、ドルに対して20年ぶりの安値を付けた。ユーロ圏のリセッション(景気後退)リスクの高まりを踏まえ、トレーダーが欧州中央銀行(ECB)の利上げ見通しを後退させた。
ユーロは一時1.4%安の1.0281ドルと、2002年12月以来の安値。この日発表されたフランスのサービス業購買担当者指数(PMI)改定値が下方修正され、短期金融市場が織り込む年内のECBの利上げ幅は140ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満に低下し、米国との金利格差が広がった。短期金融市場は3週間程度前には年内のECBの利上げ幅を190bp以上と見込んでいた。
ユーロの年初来下落率は9%余りに達した。過去最高の インフレ率が家計や企業を一段と圧迫する一方、ウクライナでの戦争の影響もありECBは米当局ほど速やかに金利を引き上げることができていない。ブルームバーグのオプションプライシング・モデルによると、年内にユーロが対ドルでパリティー(等価)を付ける確率は60%となり、前日の46%から上昇した。
みずほ銀行の金融機関向け為替セールス責任者ニール・ジョーンズ氏は、「パリティーは今や単に時間の問題だ」と語った。

HSBCの欧州FX調査責任者、ドミニク・バニング氏も「ユーロを巡る好材料はあまり見当たらない」と述べ、年内に対ドルでパリティーを付けると見込む。「ECBは従来の方針を堅持して7月の利上げを0.25ポイントにとどめ、利上げ加速を9月まで待つ見通しだが、他の中銀の利上げスピードははるかに速い。利回り上昇によるサポートもほぼない」と論じた。
5日の下落は流動性不足と対スイス・フランでのユーロ売りも動きを増幅させたと、欧州を拠点とするトレーダー3人が語った。ユーロはフランに対して0.9%安の0.99257フランと、2015年以来の安値に下落した。
原題:
Euro Falls to Lowest Since 2002 Against the US Dollar(抜粋)
Euro Tumbles to 20-Year Low, Putting Parity With Dollar in Sight(抜粋)
(ユーロ相場を更新し、第3段落以降に情報を加えます)
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