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トラス次期英首相、光熱費抑制で総額21兆円の支援策を準備-当局者 - ブルームバーグ

英与党保守党の党首選で勝利したトラス次期首相は、英国の標準的世帯の電気・ガス料金を現行の年間1971ポンド(約32万円)以下に抑制する支援策を策定した。同案について説明を受けたトラス氏の顧問や当局者らが明らかにした。

  アジア時間6日午前の外国為替市場では、新たな財政措置に伴うセンチメントの改善で英ポンドの対ドル相場が約2年半ぶりの安値から反発し、一時0.6%高の1ポンド=1.1586ドルで取引された。5日には2020年3月以来の安値となる1.1444ドルまで下げていた。

  トラス氏は、エリザベス女王の静養先であるスコットランドのバルモラル城で6日に首相に任命される予定。ウクライナ侵攻で制裁を受けるロシアが欧州向けの天然ガス供給を制限する状況で、家計と企業を圧迫するエネルギー価格高騰への解決策を求める圧力が新首相に重くのしかかる。

  ブルームバーグが内容を確認した文書によれば、光熱費抑制策に伴う政府支出は今後1年半で1300億ポンド(約21兆円)に上る可能性がある。

  既存の価格決定方式の下で、10月初めから光熱費の大幅な引き上げ開始が予定されており、トラス次期首相は自らのチームおよび政府当局者との協議を経て、急激な値上がりを回避する方策を決定した。

 

Shooting Higher

Companies' cost of sterling bond funding jumps to highest in a decade

Source: Bloomberg

  ナショナルオーストラリア銀行の通貨ストラテジスト、ロドリゴ・カトリル氏は「英国のニュースがセンチメントを全般に押し上げている。積極的な財政支援は窮地に陥っていたポンドにとって朗報であり、財政政策が拡張的と分かれば、イングランド銀行(英中央銀行)に積極的な引き締めの軌道を維持させる可能性が高い」と指摘した。

  英ガス・電力市場局(OFGEM)は標準的世帯の1年間の光熱費の上限を10月から3548ポンドに80%引き上げると先に発表。比較的所得の低い多くの世帯で暖房費を賄うか他の不可欠な用途に充てるか選択を強いられる恐れがあった。

  トラス氏のチームが策定した支援策では、従来の価格決定方式を事実上無効とし、各世帯が支払う電気・ガス料金の新たな単価を新内閣が設定する。

  ブルームバーグが確認した文書によると、エネルギーの供給企業には各世帯に請求する料金の引き下げを義務付け、従来の価格決定方式との差額の手当てを政府が保証する。

  民間企業相での入閣が内定しているリースモグ前下院院内総務は5日、エネルギー企業の最高経営責任者(CEO)らと会談し、新たな支援策について協議した。出席者の1人によれば、超過利潤への課税を回避し、収入の不足分を税負担で賄うことを意味する政府の考えに企業側は理解を示したという。

 

原題:Pound Extends Rebound on Truss Energy Plan: Inside G-10、

Truss Earmarks £130 Billion to Keep UK Energy Bills Below £2,000(抜粋)

(光熱費抑制策の詳細や企業側の反応を追加して更新します)

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