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米国株が3日続落、成長鈍化や業績悪化を警戒-128円台前半 - ブルームバーグ

19日の米株式市場では、S&P500種株価指数が3日続落。金利上昇が経済成長と企業業績に及ぼすリスクが意識され、市場のセンチメントに影響した。

株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 3898.85 -30.01 -0.8%
ダウ工業株30種平均 33044.56 -252.40 -0.8%
ナスダック総合指数 10852.27 -104.74 -1.0%

  ただS&P500種の下落率は0.8%と、前日の1.6%から縮小。引けにかけてやや売りが加速したものの、一部のテクノロジー大手に対する押し目買いの動きも見られた。市場ではこの日、米金融当局者の発言を消化する動きが続いた。

  ハト派と認識されている米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長はこの日、インフレには減速の兆しが見られるがなお高過ぎるとし、これをさらに抑制するには金利を高い状態でしばらく維持する必要があるとの見方を示した。次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.25ポイントに縮小する是非について、考えを明示するには至らなかった。政策金利が今年、どこまで引き上げられるかについての言及もなかった。

ブレイナードFRB副議長、インフレ抑制へ高金利「しばらく必要」 (1)

  個別銘柄では、米消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が下落。昨年10-12月(第2四半期)決算では、販売数量が市場予想を下回った。米アルミニウム生産最大手アルコアも安い。今年のアルミ出荷について、市場予想を下回る見通しを示した。

米P&G、10-12月は販売数量が予想よりも減少-値上げで増収維持

アルコア株が下落、今年のアルミ出荷見通しが市場予想下回る (1)

 

  経済指標は強弱まちまちな内容となった。昨年12月の米新築住宅着工件数は4カ月連続の減少。一方で先週の新規失業保険申請件数は予想外に前週比で減少し、昨年9月以来の低水準。労働市場の力強さが浮き彫りとなった

米住宅着工件数、2022年は13年ぶり減少-12月は4カ月連続の減少 (1)

米新規失業保険申請、予想外に減少し19万件-昨年9月来の低水準 (1)

  22Vリサーチの創業者、デニス・デブシェール氏は「賃金の伸びは鈍化し、経済データは幅広く減速しつつある。だが少なくともこれまでに発言を行った金融当局者は、金融環境を緩和させることには明らかに消極的だ」と指摘。「インフレ鈍化とデータ軟化が続く中で金融環境の抑制に大きな重点を置く姿勢は変化するだろうが、金融当局が安心してそうした判断を下せるだけの十分なデータはまだそろっていない」と述べた。

  モルガン・スタンレー・グローバル・インベストメント・オフィスのモデルポートフォリオ構築責任者、マイク・ローウェンガート氏は「新規失業保険申請件数の4週連続での減少は、労働市場がなお嵐を乗り切れそうな兆候を示している。ただここ数週間に見られた優良企業での大規模なレイオフは、経済環境が特にテクノロジー企業に重しとなりつつあることを示唆している」と指摘。「決算の全般的な見通しが引き続き強弱まちまちなことを考えると、この先数週間にボラティリティーが高まっても意外ではない」と述べた。

米国債

  米国債は下落。ドイツ国債の下落と欧州中央銀行(ECB)のタカ派寄りのコメントを受けて、朝方から軟調に推移した。その後、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を上回ったことなどから下げを拡大し、午後も軟調な展開が続いた。

ラガルドECB総裁、インフレ高過ぎる-目標に戻す取り組み緩めない

国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 3.56% 2.67 0.8%
米10年債利回り 3.39% 2.35 0.7%
米2年債利回り 4.12% 3.97 1.0%
    米東部時間 16時48分

  この日は米連邦債務が上限に達し、財務省はデフォルト(債務不履行)を回避するための特別措置の活用を開始したことを明らかにした。 

米財務省、デフォルト回避の特別措置を開始-債務の上限到達で (1)

外為

  ドルが小幅安。この日は金融当局者が発言する中、トレーダーの間では利上げの道筋に関する手掛かりを得ようと経済データを消化する動きが続いた。一方、日本銀行がいずれ政策を変更するとの見方が広がったことで円は上昇した。

為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1225.81 -2.25 -0.2%
ドル/円 ¥128.41 -¥0.49 -0.4%
ユーロ/ドル $1.0831 $0.37 0.3%
    米東部時間 16時48分

  INGバンクのアナリストらは「ドルが1-3月(第1四半期)に一直線に下落するという確証は全くない」としつつ、「だが世界、そして米国特有のダイナミクスは引き続き短期的なドルの弱気バイアスを示唆している」と指摘した。

原油

  ニューヨーク原油先物相場は反発。米国の在庫増は材料視されず、中国の需要回復で相場が支えられるとの見方が強まった。

  JPモルガン・チェースは中国の石油需要見通しを引き上げた。主要な原油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングでの原油在庫は2020年4月以来の大幅増加となったが、先月の寒波で製油所が稼働停止となったことの長期的影響としてほぼ織り込まれていた。

  CIBCプライベート・ウェルス・マネジメントのシニア・エネルギー・トレーダー、レベッカ・バビン氏は「マクロの状況は原油上昇とかなり食い違っている。中国の需要が加速している、あるいはマクロの向かい風が落ち着いている具体的な証拠を確認するまで、原油が短期的に堅調を維持するのは難しいだろう」と分析した。

  ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限は前日比85セント(1.1%)高の1バレル=80.33ドル。ロンドンICEの北海ブレント3月限は1.18ドル(1.4%)高の86.16ドルで引けた。

  ニューヨーク金相場は反発。米経済指標は強弱まちまちで、景気の不透明感が示された。

  前日に発表された 小売売上高が1年ぶりの大幅減となったほか、 生産者物価指数(PPI)は減速し、景気が鈍化しつつあることを示唆した。一方、この日発表された先週の新規失業保険申請件数は予想外に前週比で減少し、昨年9月以来の低水準となり、労働市場の力強さが浮き彫りとなった。

  金スポット価格はニューヨーク時間午後2時40分現在、1.4%高の1オンス=1930.34ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は、16.90ドル(0.9%)高の1923.90ドルで引けた。

原題: Stocks Notch Third Day of Losses on Growth Jitters: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Lower, Holding Losses Spurred by US Data, Bunds Slide

Dollar Wavers on New Data, Fed Talk; Yen Top Gainer: Inside G-10

Oil Regains Footing as China Demand Eclipses Rise in US Supplies

Gold Edges Higher After US Data Gives Mixed Picture of Economy

Precious Metals Miners Shine as Gold Climbs on US Economic Data

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