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外貨準備の減少率最大に 為替介入が影響、22年度末 - 日本経済新聞

財務省が7日発表した2023年3月末の外貨準備高は1兆2570億ドル(約170兆円)と22年3月末と比べて990億ドル(7.3%)減った。データがある01年以降で年度末を比較すると最大の減少率となった。24年ぶりに実施した円買い・ドル売りの為替介入に外貨準備を使った。米国の金利上昇に伴って米国債の時価評価額が下がったことも影響した。

外貨準備は対外債務の支払いや為替介入の原資になる。

自国通貨を買い支えるためには証券や預金の形で保有するドルなどの外貨を使い、外国為替市場で売却する必要がある。政府・日銀は急速な円安を抑えようと22年9〜10月に計9兆1880億円の円買い介入をした。

米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向けて急速な利上げに動いたことも外貨準備高の減少につながった。財務省は保有資産の内訳を公表していないが、大半を米国債で運用している。米長期金利の指標になる10年物国債利回りは22年3月末の2.3%程度から23年3月末は3.4%ほどまで上昇した。

外貨準備高は過去の円売り介入や運用収入で膨らんできたが、2年連続の減少となった。21年3月末には1兆3684億ドルと年度末として過去最高に達した。22年3月末はわずかに減った。

3月末を前月末比でみると310億ドル(2.5%)増え、2カ月ぶりの増加となった。米欧の金融システムへの不安から安全資産とされる米国債に買いが集まっている。各国の中央銀行の利上げ停止が意識されていることも米金利の低下を招き、米国債の評価額が上がった。

金の価格上昇で評価額が上がったことも一因だ。3月末の金相場は1トロイオンス1980ドル程度で、2月末と比べて1割弱上昇した。金融システムへの不安がくすぶり、投資マネーが金に向かっていることが背景にある。

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