トヨタ自動車は27日、富士スピードウェイ(静岡県小山町)で行われた24時間耐久レース決勝に液体水素を燃料としたカローラで参戦した。液体水素エンジン車によるレース走行は世界初。研究段階では見つからない課題を過酷な環境下で洗い出す狙いがあり、市販化を目指して開発を加速させる考えだ。
水素エンジン車は水素をエンジン内で燃焼させて走り、走行中は二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しない。トヨタは2021年5月から気体の水素を燃料としたカローラでレースに出場してきたが、これを液体水素に変更することで搭載量が増え、航続距離が約2倍にのびたという。
佐藤恒治社長は27日の記者会見で「エンジンをベースとする脱炭素技術の可能性が広がる。量産に向けてまだまだ課題があるが、ブレイクスルー(現状打破)は現場で生まれると信じる」と語った。
水素エンジン車の基本構造はガソリンエンジン車と同じ。水素から生み出した電気でモーターを回して走る燃料電池車(FCV)とは異なり、既存の部品や技術を応用できる。ただ水素を液体で補充したり保存したりするにはマイナス253度に保たねばならず、低温下で使える燃料ポンプなどの技術が必要となる。
トヨタは当初3月のレースで初投入する予定だったが、テスト中にエンジンルームで火災が起きたため見送った。改良を施して今回のデビュー戦にこぎ着け、今後も航続距離の一段の延長などに取り組む。
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