24日の米株式相場は上昇。主要中央銀行の政策決定と企業決算の発表を控え、買いが優勢になった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4554.64 | 18.30 | 0.40% |
ダウ工業株30種平均 | 35411.24 | 183.55 | 0.52% |
ナスダック総合指数 | 14058.87 | 26.06 | 0.19% |
今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)と欧州中央銀行(ECB)が政策決定会合を開く。米国とユーロ圏の双方から失望を誘う経済指標がこの日発表され、リセッション(景気後退)を回避するために利上げサイクルが終わりに近いとの見方が強まった。マイクロソフトやアルファベット、メタ・プラットフォームズなど世界で500社余りの決算発表も週内に控えている。
米企業活動は減速、7月PMIが5カ月ぶり低水準-需要見通し悪化
オッペンハイマー・アセット・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、ジョン・ストルツファス氏は「今週は昨年10月12日に始まった米国株の上昇局面を試す機会がたくさんあるだろう」と発言。「トレーダーは市場が今後どの方向に向かうのか、さらに見極めようとするだろう」と述べた。
ダウ工業株30種平均は11営業日連続で上昇、2017年以来の最長連続高となった。S&P500種株価指数は4550近辺で推移した。大型株の寄与度低下を狙った新たな加重方式をこの日から採用したナスダック100指数はアンダーパフォームした。
米国と中国以外の売り上げが好調だったテスラが上昇。アップルはブルームバーグ・ニュースの報道を受けて上げた。同社は「iPhone(アイフォーン)」の出荷台数を前年比で横ばいに維持することを目指しているという。利益が予想を上回ったシェブロンも高い。
アップルの2023年新型iPhone出荷台数、前年並み目指す-関係者
シェブロン4-6月利益、予想上回る-パーミアン盆地の生産過去最高
米国株の投資家はこれまでに発表された企業決算の前向きなサプライズをおおむね受け流しており、明るいニュースは織り込み済みであることが示唆されると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストが指摘した。
サビタ・サブラマニアン氏率いるBofAのチームが24日まとめた顧客向けリポートは「これはポジションリスクの高まりを示唆しており、良いニュースは織り込み済みだ」と分析した。
米国株は決算サプライズを織り込み済み、方向性は下向き-BofA
モルガン・スタンレー傘下のEトレード・ファイナンシャルのマネジングディレクター、クリス・ラーキン氏は、大企業の決算発表を控え、株価に対する足元の強気な見方が続くかどうかは、ハイテク企業が「鍵を握っている」可能性があると述べた。
ナスダック100指数は今年これまでに40%余り上昇している。
メイン・ストリート・リサーチの最高投資責任者(CIO)、ジェームズ・デマート氏は「大手ハイテク株の決算は強弱まちまちの内容になるとみている。本当の意味でのテストは、人工知能(AI)に多大な投融資を行っている企業だ。投資家はこれらの企業がここ数カ月で大幅に上昇した株価を支えるのに十分なほどの好決算を発表できるかどうかを見極めたいと考えている」と語った。
米国債
米国債相場は下落。2年債を中心に売りが出た。同年債の入札前に先物取引で大口の売りが出て不安定な動きとなった。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.92% | 2.5 | 0.64% |
米10年債利回り | 3.87% | 3.8 | 0.98% |
米2年債利回り | 4.91% | 7.8 | 1.60% |
米東部時間 | 16時54分 |
外為
外国為替市場ではドル指数が小動き。一方、ユーロとポンドが下落した。ユーロ圏と英国の購買担当者指数(PMI)が予想を下回り、景気悪化への懸念が強まった。
円は対ドルで5営業日ぶりに上昇。日本銀行が2023年度の物価見通しを大幅に上方修正する公算が大きいとのブルームバーグの報道が買いを誘った。円は一時、140円76銭まで上げた。
日銀、23年度物価見通し2.5%程度に大幅上方修正の公算大-関係者
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1215.95 | 0.63 | 0.05% |
ドル/円 | ¥141.51 | -¥0.22 | -0.16% |
ユーロ/ドル | $1.1064 | -$0.0060 | -0.54% |
米東部時間 | 16時55分 |
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のシニア通貨アナリスト、リー・ハードマン氏は「日銀が早ければ今週の政策会合でイールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)の調整に動くとの当社の見方は弱まっている」と説明。今後サプライズを伴う政策変更で、対円でのドルは今四半期末までに136円に下落すると予想した。
原油
ニューヨーク原油先物相場は3日続伸し、3カ月ぶり高値を付けた。米追加利上げが予想されているものの、原油市場の逼迫(ひっぱく)兆候を材料に買いが入り、テクニカル上の主要な水準を上回った。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」による減産が実施され始め、世界の供給がタイトになっていることから、ニューヨーク原油は一時、1バレル=79ドル台に乗せた。エクソンモービルのルイジアナ州バトンルージュの製油所で、一部の施設が数週間停止される可能性が明らかになったことも買いを誘った。
ニューヨーク原油は、昨年8月以来強固な上値抵抗線となっていた200日移動平均を上回った。
需要面では中国の景気回復の遅れが工業向け商品相場にとって継続的に向かい風となっているが、同国は追加の景気刺激策を実施する意向を示唆した。
中国共産党政治局、不動産政策の緩和示唆-地方債務のリスク対応も
CIBCプライベート・ウェルスのシニア・エネルギー・トレーダー、レベッカ・バビン氏は「中国当局者の発言は一部で失望を誘ったが、なんらかの景気刺激策を講じるという事実は原油相場にとって好材料だ。景気刺激策は原油市場でまだ織り込まれていない」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は1.67ドル(2.2%)高の1バレル=78.74ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は同1.67ドル高の82.74ドル。
金
ニューヨーク金相場は続落。FOMCとECBの政策発表を待ちたいとの気分が強く、もみ合う場面が多かった。金スポットは週間ベースで先週まで3週連続上昇していた。
スポット価格はニューヨーク時間午後2時37分現在、0.3%安の1オンス=1956.25ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の先物12月限は4.30ドル(0.2%)安の2001ドルちょうどで終了した。
原題: Stocks Kick Off Busy Earnings Week With Mild Gains: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Bear-Flatten After Futures Block Trade, Auction
Euro Hits Two-Week Low After PMI Data; Yen Rebounds: Inside G-10
Oil Hits Three-Month High Amid Tighter Supplies, Refinery Outage
Gold Wavers as Traders Await Rate Signals From Central Banks
(9段落目にナスダック100指数の年初来の上昇率を追加して更新します)
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