小林製薬、紅こうじ原料に想定外成分腎疾患報告でサプリ回収 - 毎日新聞

記者会見で謝罪する小林章浩社長（左）＝大阪市中央区で2024年3月22日午後7時44分、郡悠介撮影

　小林製薬（大阪市）は22日、悪玉コレステロールを下げる働きがあるとされる「紅こうじ」を成分に含む健康食品を摂取した人から腎臓疾患などの報告が出ていると発表した。これまでに40～70代の男女計13人に健康被害があり、うち6人が入院して2人は一時、人工透析が必要になったという。5人は既に退院した。同社は、紅こうじの成分を配合したサプリメント5製品を自主回収するとともに、使用を中止するよう呼び掛けている。

　同社によると、健康被害の報告があったのは、2021年から販売する機能性表示食品「紅麹（こうじ）コレステヘルプ」で、24年2月末までに累計約106万袋を販売した。24年1～2月に医師や消費者からむくみや尿が出にくいといった症状の報告が相次いだことから成分分析を実施し、23年7～10月製造分の紅こうじの原料に想定していない成分が含まれていることが判明した。この成分が何かは特定できておらず、健康被害との関連性は分かっていないという。

　大阪市内で開いた記者会見で小林章浩社長は「健康被害の拡大を防ぐために自主回収する。多大なるご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪した。最初の健康被害の報告から回収発表まで約2カ月かかったことについては「事実確認や原因究明に時間がかかった。判断が遅かったと言われればその通りだ」と話した。

　自主回収の対象は、通信販売している「紅麹コレステヘルプ」45粒入り（15日分）と90粒入り（30日分）、店頭で販売する60粒入り（20日分）▽「ナイシヘルプ＋コレステロール」▽「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」――の5製品。

　問い合わせは、ドラッグストアの店舗などで購入した人は0120・5884・12、27日以降は0120・880・220。小林製薬の通信販売で購入した人は0120・58・5090。【妹尾直道、郡悠介】

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