熊本県南部を中心に甚大な被害をもたらした豪雨は、大雨特別警報の最初の発表から4日で1カ月を迎える。梅雨前線の停滞に伴って長期間続いた雨は各地で記録的雨量となり、死者は九州全体で70人を超えた。再建の途に就いたばかりの被災地では、新型コロナウイルス感染の不安と隣り合わせの復興作業や避難生活が続く。
◆「県内の人だけで頑張るしかない」
7月の豪雨で
上流部の
球磨川は過去にも氾濫を繰り返し、水害が多発。半世紀前から川辺川に治水ダムが計画されたが、住民運動などで中止に。井上さんもアユの環境を守ろうとダムに反対した。だが水害の惨状を目の当たりにし、何が正しい治水なのか思い悩む。
人吉市の中心では、生ごみのような異臭が鼻を突く。表通りにあった泥まみれの畳や家具の山は姿を消しつつあるが、被災当時のままの建物も。県は新型コロナウイルス対策のため、県外ボランティアの受け入れを見送っている。人手不足から住宅への派遣を優先し、店舗などは後回しだという。「助けが要る。県外からも来てほしい」と漏らす住民もいた。
「感染者が出たら復旧作業そのものが止まる。高齢者も多く、感染が広がると大変なことになる」と語るのは、同市上薩摩瀬町の村口隆町内会長(51)。「時間はかかる。だが県内の人だけで頑張るしかない」
太陽が強く照り付ける真夏日、高齢住民は協力し、汗を拭いながら泥やごみを運んでいた。
かやぶき屋根が特徴の国宝・楼門を古木が囲む青井阿蘇神社は、境内に岩などが転がり、本殿内外には住民向けの支援物資が並ぶ。福川義文宮司(56)は「まずは地域の生活支援が優先。神事や神社の修復は8月から始める」と語った。
街中から川沿いに戻ると、エンジン音が響いてきた。一部流失した西瀬橋に5、6台の重機やダンプカーが集まり、復旧工事を急いでいた。
球磨村渡地区では、横倒しの住宅が道路をふさぎ、JRの線路がねじ切れている箇所もある。特別養護老人ホーム「千寿園」に着いた。浸水で入所者14人が命を落とし、現在は無人。泥やごみは敷地からきれいにかき出されており、変形したフェンスが被害の大きさを物語っていた。
◆仮設住宅の入居始まる
熊本県球磨村で2日、村内の総合運動公園内に設置した仮設住宅の入居が始まった。高齢者など支援が必要な33世帯が優先的に入居する。村内では他に仮設住宅113戸の建設を開始しており、9月下旬の完成を目指している。
仮設住宅は工場で組み立て、トレーラーで運搬が可能な「ムービングハウス」。2018年の西日本豪雨などでも活用された。2DKタイプと、入居者が多い世帯向けに壁を外して2DKタイプ2戸を合わせた2種類を用意した。
住宅が浸水するなどの被害が相次いだ神瀬地区の
(共同)
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