スイスの銀行ＵＢＳグループによるクレディ・スイス・グループ買収合意を受け、クレディ・スイスの「その他ティア１債」（ＡＴ１債）は無価値となるが、同債券の大口保有者の中には米パシフィック・インベストメント・マネジメント（ＰＩＭＣＯ）やインベスコが含まれている。
クレディ・スイス債２兆円強が無価値に、当局は市場沈静化を急ぐ (3)
事情に詳しい関係者によれば、ピムコはクレディ・スイスのＡＴ１債の最大保有者で、規模は約８億700万ドル（約1060億円）相当。この関係者は、公に話すことが認められていないとして匿名を条件に語った。
同関係者によると、ピムコはこの他にクレディ・スイスの優先債およそ30億ドル相当も保有。この一部は20日に、17日との比較で額面１ユーロに対し約25セント上昇したという。これにより、ピムコはＡＴ１債へのエクスポージャーで発生した損失の一部を相殺できたとみられる。
またブルームバーグがまとめたデータによれば、インベスコはクレディ・スイスのＡＴ１債を約３億7000万ドル相当保有している。
この他ブルームバーグのデータによると、ブラックロックは２月末時点で同債券を約１億1300万ドル相当保有。事情に詳しい関係者によれば、ブラックロックはここ数週間に保有を一部減らしてきたという。
ピムコとブラックロックの担当者はコメントを控えた。インベスコにもコメントを求めたが、これまで返答を得られていない。
原題： Pimco, Invesco Face Losses in Credit Suisse AT1 Debt Writedown（抜粋）
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