ウエルシアとツルハ、統合検討売上高2兆円の巨大チェーン誕生か - 毎日新聞

　ドラッグストア首位のウエルシアホールディングス（HD、東京都）と2位のツルハHD（札幌市）が経営統合に向けて調整に入った。25日に関係者への取材で明らかになった。ウエルシアの親会社であるイオンが、ツルハ株を保有する香港投資ファンドと同社株の取得に向けて協議を進めている。実現すれば、売上高2兆円規模の巨大連合となる。

　イオンはツルハ株を13・59％保有している。1月末には香港投資ファンドのオアシス・マネジメントが持つ13％程度のツルハ株取得に向けて独占的に交渉すると発表した。価格などの最終調整を進めており、合意すればツルハを持ち分法適用会社にする方針で、イオンの傘下に入る。ただ、価格面でオアシスと合意できるかなど流動的な部分も残る。

　医薬品や日用品、食品などを扱うドラッグストア業界は飽和状態となっており、2021年にはマツモトキヨシHDとココカラファインが収益改善のために経営統合した。

　業界首位のウエルシアの売上高は1兆1442億円（23年2月期）、2位のツルハは9700億円（23年5月期）。経営統合すると2兆円を超える巨大チェーンとなり、業界3位で売上高9512億円（23年3月期）のマツキヨココカラ＆カンパニーを一気に引き離す。両社の経営資源を生かした商品調達力の強化など相乗効果も見込めそうだ。

　ツルハは1995年にジャスコ（現イオン）と資本業務提携を締結。イオンのプライベートブランド「トップバリュ」にツルハの商品を供給している。【松山文音】

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