
<為替> 円が対ドルで一時160円台後半まで下落し、約38年ぶりの安値に沈んだ。市場では政府・日銀による円買い・ドル売り介入への警戒感が一層高まっている。
終盤の取引で、ドルは対円で0.7%高の160.697円。一時、1986年12月以来の高値となる160.82円まで上昇した。年初来で、ドルは対円で約14%上昇している。
ユーロも対円で急騰し、取引終盤で0.3%高の1ユーロ=171.625円。一時、1992年9月以来の高値となる171.79円まで上昇した。
主要通貨に対するドル指数は0.4%高の106.05。
UBS(ニューヨーク)のFXストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「為替介入は一般的に市場の動きを鈍らせる傾向があるが、根本的な金融政策スタンスに大きな変化がない限り、市場の方向性を大きく逆転させることは難しい」と指摘。ドル/円相場については、日銀がより積極的に利上げするか、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動かない限り、大幅な反転が見られるかどうかは不明だとしつつも、「介入によってドル円の上昇が制限される可能性は確実にある」と述べた。
次の材料として、市場では28日に発表される個人消費支出(PCE)価格指数に注目が集まる。
ユーロ/ドルは、0.3%安の1.0679ドル。欧州中央銀行(ECB)の政策担当者が、年内の追加利下げの可能性を示唆したことが材料視された。
英ポンドは対ドルで0.5%安の1.2627ドル。
中国人民元は対ドルで7.2667元。一時、7.2671元と、7カ月ぶりの安値を付けた。
NY外為市場:
<債券> 国債利回りが上昇した。円安が加速し、政府・日銀による介入への警戒感が一段と高まっていることに加え、カナダやオーストラリアなどのインフレ加速などが影響した。
この日の外国為替市場では円安が一段と進み、対ドルで1986年以来の安値を更新。政府・日銀による介入への警戒感が一段と高まっている。
TDセキュリティーズUSAの米国金利戦略責任者、ゲンナディ・ゴールドバーグ氏は「日本が外為市場に介入するために米国債を売却し、利回りがやや上昇するのではないかとの懸念が出ている」と述べた。
財務省が実施した5年債入札は堅調な需要を集め、最高落札利回りは4.331%と、入札前取引を下回った。
今週に入ってからFRB当局者から利下げに慎重な発言が相次ぐ中、28日に発表される5月のPCE価格指数が注目されている。
終盤の取引で10年債利回りは約8ベーシスポイント(bp)上昇の4.316%。
30年債利回りは7bp上昇の4.447%。
5年債利回りUS5YT=RR>は約8bp上昇の4.339%。
2年債利回りは約2bp上昇の4.749%。
2年債と10年債の利回り格差は約マイナス43bp。前日はマイナス51.6bpと、昨年12月以来の水準に拡大していた。
米金融・債券市場:
<株式> 不安定な値動きの中、小幅高で取引を終えた。バイデン大統領と共和党のトランプ前大統領が対決する第1回テレビ討論会やFRB当局者が注視するインフレ指標の発表を前に手控えムードが広がった。
今週は28日発表のPCE価格指数に注目が集まる。
カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は、インフレ指標が緩やかで、企業決算が良好なら、ハイテク株から出遅れ銘柄へのシフトがさらに促される可能性があると述べた。
アップルは約2%高。ローゼンブラットが投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げた。スタイフェルが投資判断「バイ」でカバーを開始したテスラも4.81%上昇した。
米国株式市場:
<金先物> 早期利下げ期待が後退し、続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比17.60ドル(0.76%)安の1オンス=2313.20ドル。
NY貴金属:
<米原油先物> 予想外の米原油在庫積み増しを嫌気した売りに押されいったんは下落したものの、その後買い戻しが入り、ほぼ横ばいとなった。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比0.07ドル(0.09%)高の1バレル=80.90ドルだった。9月物は0.12ドル高の80.19ドル。
NYMEXエネルギー:
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
from ビジネス - 最新 - Google ニュース https://ift.tt/W9nzSw0
via IFTTT
Bagikan Berita Ini
0 Response to "NY市場サマリー(26日)ドルが一時160円台後半、利回り上昇 株小幅高 - ロイター (Reuters Japan)"
Post a Comment