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NY市場サマリー(9日)S&P・ナスダック最高値続く、ドル上昇、利回り上昇 - ロイター (Reuters Japan)

<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインフレが進展し、労働市場の過熱が鎮静化しているとの見方を示した一方、利下げ時期が近づいているという明確なシグナルを示さなかったことを受けた。

FRBのパウエル議長は9日の議会証言で、「われわれは現在、両面的なリスクに直面していることを十分に認識している」とし、インフレ率は依然としてFRBの2%目標を「上回っている」ものの、インフレだけを焦点とすることはもはやできないと強調した。

フォレックスライブのチーフ通貨アナリスト、アダム・バトン氏は、市場はパウエル議長から利下げのシグナルが出るのを心待ちにしており、パウエル氏が「利下げに対する市場の期待に応えなかったことで、ドルが若干買われた」と述べた。

取引終盤、主要通貨に対するドル指数は0.15%高の105.13。前日8日には104.80と6月13日以来の安値まで沈んだ。

先週公表された米雇用統計を受けて、トレーダーらはFRBが12月までに2回の利下げを行うとの見方を強めている。CMEグループのフェドウオッチによると、9月に利下げが実施される確率を73%と織り込んでいる。前日8日は76%だった。

NY外為市場:

<債券> 米金融・債券市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言が予想ほどハト派的でなかったことを受け、国債利回りが上昇した。

パウエル議長は議会上院の銀行委員会で行った証言で、米経済は「もはや過熱した状態ではない」と指摘。ただ「今日この場で金利に関する今後の行動の時期についていかなるシグナルも送るつもりはない」と言明した。

議長の議会証言を受け、長期債利回りは5日ぶりに上昇。短期債利回りは2日連続で上昇した。

セージ・アドバイザリー(テキサス州オースティン)の共同最高投資責任者兼マネジング・ディレクター、トーマス・ウラノ氏は「このところ一連の経済指標が軟調だったことから、パウエル議長はややハト派的になると予想されていた。ただ、実際の発言はそれほどハト派的ではなかった」と述べた。

LSEGによると、先物市場は9月に最初の利下げが実施されると予想。12月末までに合計0.50%ポイントの利下げが予想されている。

米金融・債券市場:

<株式> 米国株式市場ではS&P総合500種とナスダック総合が最高値を更新して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で、一段と良好な経済データが得られれば、利下げの根拠が強まると述べたことを受けた。

半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabが2.5%高と上昇を主導し、他の半導体株の下落を相殺した。
マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabは1.4%下落。テスラ(TSLA.O), opens new tabは3.7%高で、年初来の上昇率は5%となった。

人工知能(AI)の成長に対する楽観論がFRBの利下げを巡る不透明感を相殺する中、ナスダックは6営業日連続、S&Pは5営業日連続で最高値を更新している。

パウエルFRB議長は9日の議会証言で、インフレ率は目標の2%を依然上回っているものの、ここ数カ月は改善しているとし、一段と良好なデータが増えれば利下げの根拠が強まると述べた。同時に「この場で金利に関する今後の行動の時期についていかなるシグナルも送るつもりはない」と強調した。

米国株式市場:

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米長期金利の上昇や対ユーロでのドル高を背景にいったんは売りに押されたものの、取引終盤に買いが入り、小幅反発した。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は9日、上院銀行委員会で金融政策について証言し、「インフレが2%の目標に向かって持続的に低下するとの確信をさらに得るまで利下げが適切とは思わない」と指摘した。また、「高インフレのみが直面するリスクではない」とも述べ、慎重に利下げ時期を見極めていく構えを示した。高金利環境が長引くとの観測につながり、利下げ期待が幾分後退。米長期金利が上昇し、金利を生まない資産である金の売り圧力となった。対ユーロでのドル高もドル建てで取引される商品の割高感につながった。ただ質疑応答が進むと、パウエル氏の発言トーンはさほどタカ派的ではないとの受け止めも広がり、取引後半はプラス圏を推移した。

一方、11日に6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え様子見気分も強く、上値は限定的だった。市場関係者の間では、CPIでインフレの根強さが示される場合、金は最近の上昇基調が一服する可能性があるとの声も聞かれた。

NY貴金属:

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ハリケーンの影響による供給混乱リスクが後退する中で売られ、3営業日続落した。

大型ハリケーン「ベリル」は8日朝、米南部テキサス州に上陸し、夕方には勢力を弱めて熱帯低気圧となった。石油精製施設が集積するメキシコ湾沿岸では、製油所の稼働縮小や人員退避などの措置が取られたが、現時点で被害は想定ほど拡大してないとみられている。ロイターによると、主要石油積出港については、コーパスクリスティ、フリーポートの2港が8日に一部の操業を再開。ヒューストン港はターミナルを引き続き閉鎖するが、9日午後にも一部船舶の受け入れを再開する見通しという。米国の石油生産の4割を占めるテキサス州の供給混乱を巡る警戒感が後退したため、原油売りが先行。安値圏で買い戻しが入る場面もあったものの、相場はほぼ終日マイナス圏で推移した。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は9日、上院銀行委員会で金融政策に関し、「直面するリスクは高インフレだけではない」と証言した。市場で9月利下げ観測が浮上する中、パウエル氏は今後の政策について「何のシグナルも出していない」と述べた。このため、高金利下での景気やエネルギー消費の先行き不安も根強く、相場の下押し要因になったもよう。

NYMEXエネルギー:

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります

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