電線の復旧作業を進める作業員（13日、千葉県館山市）
東京電力パワーグリッドは13日午後8時すぎに東京都内で記者会見を開いた。台風15号による停電について千葉県南部の4市町は「今後、2週間以内におおむね復旧見込み」と発表した。午後6時時点で千葉県内で約18万5千戸の停電が続いている。
復旧に最長2週間かかるとしたのは館山市、南房総市、鴨川市、鋸南町の4市町。君津市や富津市、東金市などは最長1週間かかるとした。市原市や千葉市、成田市などは「3日以内におおむね復旧見込み」とした。東電は電力各社からの応援を含めて1万6千人体制で復旧を進めている。
台風15号の影響で、東電管内では東日本大震災以来で最大となる約93万戸で停電が発生した。すでに千葉県以外の停電は解消している。菅原一秀経済産業相は13日の閣議後記者会見で、全面復旧について「大方は一両日中に復旧するが、被害が大きい場所は1週間以上かかる」との見通しを明らかにしていた。
東電パワーグリッドの13日夜の会見では、復旧見通しの甘さをただす質問が相次いだ。同社幹部は「過去の被害規模から過少な想定をしてしまった」などと弁明。「今後の情報発信についてはもう一度検討していきたい」と述べた。
また多数の倒木によって、1つの配電線が複数箇所で損傷するなど、送電設備が大規模に損傷しているという。幹部は「これまでに経験したものとは違う、複雑な難工事に直面している」と明かした。
復旧の見通しについてはおおむね2週間以内としたものの、現段階でも「房総半島の南部については、全ての被害状況が把握できているわけではない」と述べた。
2019-09-13 11:24:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49810190T10C19A9I00000/
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