米地区連銀総裁2人が1日、政策金利を一段と引き上げて来年にかけて高水準に維持する必要があると主張した。数十年ぶりの積極的な利上げにもかかわらず、米国のインフレに鈍化の兆しがほとんど見られないためだ。
アトランタ連銀のボスティック総裁は「フェデラルファンド(FF)金利を5-5.25%に引き上げ、2024年もしばらくその水準で維持する必要があると考える」と同連銀のウェブサイト上に掲載された文書で指摘。「これにより引き締め政策が経済に浸透し、最終的に総供給と総需要のバランスが改善し、インフレ率を低下させることになる」と論じた。
ボスティック総裁、5-5.25%への利上げ継続必要-インフレ抑制で
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げペース加速を支持するかどうかまだ決めていない。
同総裁はサウスダコタ州スーフォールズで開催されたイベントに出席。質疑に対し「25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)か50bpかについて、現時点ではオープンマインドでいる」と回答。「私にとっては、当局の金利予測分布図(ドットプロット)で示唆する内容の方が、25bpか50bpかどうかよりはるかに重要だ」と述べた。
カシュカリ総裁、3月利上げに「オープンマインド」-25bpか50bpか
FOMCは1月31日、2月1日両日の前回会合で0.25ポイントの利上げを決め、FF金利の誘導目標レンジを4.5-4.75%とした。利上げ幅は昨年12月会合時の0.5ポイント、それ以前の4会合での0.75ポイントずつに比べて縮小させた。
カシュカリ総裁は「利上げがサービス部門の減速につながっている兆しがまだあまり見られず、それが気掛かりだ」と指摘。「賃金の伸びは実際、当局の2%インフレ目標と整合するには高過ぎる」と述べた。
最近発表された幾つかのデータは、1月のインフレが予想より加速していたことを示した。物価上昇ペースが鈍化していた2022年の終盤から、予想外の反転となった。労働市場も引き続きタイトで、1月の 非農業部門雇用者数は前月比51万7000人増と、市場予想を大幅に上回った。
ボスティック総裁はアトランタ連銀のサイトに掲載した同文書で「インフレを完全に抑え込む前にわれわれが手を緩めれば、物価高騰は再燃し得るというのが歴史の教訓だ」とし、「1970年代にそれが起き、破滅的な結果を招いた」と指摘した。
カシュカリ総裁はインフレ率を引き下げることが、引き続き米金融当局の最優先課題だと発言。「通常、金融当局が利上げによってリセッション(景気後退)を引き起こした場合、回復は非常に速いものとなり得る」と述べた。
原題: Fed Officials Lean Into Higher Rates as Inflation Keeps Going(抜粋)
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