中国の国内投資家は、経済見通しの悪化懸念が強まる中、国内株を手放し安全な債券に逃避している。
30年国債利回りは今週、約20年ぶりの低水準を付け、国債先物価格は2023年4月以降で最大級の上昇を記録した。世界2位の経済大国である中国からの資金流出が拡大する兆しが見られており、中国株の指標CSI300指数は5年ぶり安値を付けている。
海外投資家による人民元建て債保有シェアが低いことを考慮すると、債券への資金シフトは国内投資家が主導している公算が大きく、投資機会を探し続ける資金運用者の動きを映している。当局はさまざまな対策を打ち出しており、2780億ドル(約41兆円)規模の 株式相場下支え策も検討されているようだが、市場関係者は、こうした措置が株式相場の下落トレンドを逆転させるかどうか懐疑的だ。
南京証券の債券アナリスト、楊浩氏は、「株安の深刻化で国内投資家が極端なリスク回避に動いており、安全資産を求めて債券に大きく資金を投じる流れに弾みが付いている」と指摘。投資信託は顧客の購入申し込みが増加したことから長期債を買い集めており、一部の株式投資家はヘッジとして債券先物を買っている可能性があると付け加えた。
債券買いの動きは根強く、指標10年債利回りは02年以来の低水準に近づいている。
中国の分析会社Zベン・アドバイザーズが集計した第三者機関のデータによると、債券ファンドは昨年12月に株式ファンドの13倍の資金を集めた。10-12月(第4四半期)には債券ファンドの新規資金調達額は22年半ば以来の高水準に達した一方、株式ファンドの調達額は少なくとも過去5年間で最低付近にとどまった。
中国人民銀行(中央銀行)が今年、一層の 金融緩和を実施するとの見方がトレーダーの間で強まっていることも債券への資金流入の背景にある。
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原題: China Stock Rout Sends Local Funds Scurrying to Safety of Bonds(抜粋)
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